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【ライフデザインラボ通信54号】(令和7年9月号)東北の復興とまちづくりから

こんにちは!ライフデザインラボ所長の船本由佳です。
月に一回のメールマガジン『ライフデザインラボ通信』でラボの活動情報をお届けします。

9月は防災月間です。
ライフデザインラボのメンバー数人で宮城県石巻市を訪問し、津波から14年経ったまちの様子を見たり話を伺ってきました。
訪問した石巻市雄勝町は震災前約4000人だった人口がいまは約1000人になっています。10年越しの防潮堤の工事が終わり、今は災害危険区域として人が住むことができない平坦地をどのように活用するのかについてようやく検討が進められているところです。住宅が高台移転し、以前は集落があった地形はそのままにいまは建物も何もない草地になっています。災害がここまで景色を変えるのかと衝撃を受けてしまいました。

日本大通りの寄付月間イベントで土屋しおりさんと村田晶子さんが寄付先にしていた「雄勝ローズファクトリーガーデン」もそのエリアにあり、バラやオリーブなどのコミュニティガーデンを整備することで住民の心の癒しと人の往来をつくる活動を行っています。
雄勝ローズファクトリーガーデンがきっかけとなり、雄勝エリアの平坦地に緑化や農業で活気を取り戻す構想が着想されました。私の息子が漁村留学でお世話になっている「モリウミアス」が母体となり、首都圏をはじめ都市部から参加者を募ってワインを作るためのブドウを栽培する活動が去年2024年から始まり、その施設も見学することができました。

復興の道のりは長く、津波から14年経ったいまも未来に向けて一歩ずつ歩んでいる方がいて、その活動をリアルで見聞きできたことは、インターネットではわからなかった実感を私たちに与えてくれました。
ラボが横浜で取り組もうとしている「関係人口づくり」がこの雄勝にも求められていることも感じました。

今年も12月に寄付月間のイベントを行います。この学びをどう生かしていくのか、今年もゆっくりと考えたいと思います。

ラボのメルマガは毎月第3金曜日にお送りしています。
月に一回のライフデザインラボの活動報告、ぜひ読んでください。

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 なかがわのお散歩てくてく手帳
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7月23日(水)に「benten103」(賃貸住宅「フロール横濱関内」1階)を会場に開催された「ゆかたで建築さんぽ」へライフデザインラボの研究員の中川が案内役でお手伝いに伺いました。7月の猛烈な暑さ。夕涼みをと、参加のみなさまに浴衣でおいでいただき、benten103で手描きのしおりを参考にこの街の変遷をお話しました。benten103が構える関内・馬車道の街は、開港後、港町として栄えつつも関東大震災が起き、街は壊滅し、昭和初期にかけて復興された一帯です。しかしその後に第二次世界大戦を迎え、再び街は復興へとつとめられました。二回もの復興で馬車道駅周辺には震災復興時期の建物、戦後の復興時に建てられた防火帯建築等がつくられ、これらは今も大切につかわれているものも多くみられます。まちあるきは、戦後の復興期に建てられた防火帯建築、馬車道商店街に残る損保ジャパン横浜馬車道ビル(旧川崎銀行横浜支店)、昭和初期に建てられた馬車道大津ビル(旧東京海上火災保険ビル)を見ながら、ガス灯が並ぶ通りを抜けて馬車道駅周辺へと向かう1時間ほどのお散歩でした。浴衣で歩くのは、涼しい!!日本の気候に合っていると実感しました。そして、みんなで浴衣を着て歩くのも楽しくて、関内・馬車道の街の景色に浴衣のおしゃれさをほんの少し添えることもできたのかな、なんて思いました。おしゃれをしたお散歩で、横浜が越えてきた二回の復興を見聞したまちあるきでした。