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【活動レポート】防災こくたい2023「インクルーシブ社会のコミュニケーション防災」を開催しました(2023年9月17日)

2023年9月17日、横浜国立大学を会場に行われた「ぼうさいこくたい2023」にて、ワークショップ「インクルーシブ社会のコミュニケーション防災」を開催しました。
リアル会場に52人、配信視聴にオンタイムで10人の参加がありました。そのほとんどが初めて会う人でした。ぼうさいこくたいでの出会いに感謝します。

思い返すと一年前、「防災の大きな機会があるんです」とラボの防災士sumiさんがお話され、「ぼうさいこくたい??来年楽しみだねー」とみんなで盛り上がった記憶があります。

昨年の9月は夏のイベントがコロナの感染の広がりを心配して延期し、ラボのメンバーもちょっと体調不良の方もいたりした頃でした。

「またコロナの感染が増えてしまうのか…」と秋のイベントの開催も不安に思っていました。

2023年9月、夏のような暑さのなかで各地で「関東大震災から100年」とうたう防災の催しが開催されました。

みんな暑さの中、顔を真っ赤にして元気に集まり、汗をいっぱいかきながら防災の意識を高めようと頑張っていらっしゃいました。ラボの防災士sumiさんも毎週のように各地で防災のお話をしてかけめぐる9月。

ライフデザインラボもみんなで集結して、「防災こくたい」へ!

<ぼうさいこくたいとは…>

「自助・共助」、「多様な主体の連携」及び「地域における防災力の向上」を促進するため、国民の防災意識の向上、災害に関する知識や経験等の共有、防災に取り組む方々の連携構築を図ることを開催趣旨としており、今年で8回目の開催となります。

昨年と同様、現地参加とオンライン参加を組み合わせたハイブリッド形式で開催します。入場料は無料。

毎年多くの団体・機関が出展し、取組・知見を発信・共有する日本最大級の防災イベントです。

せっせと横浜国立大学まで丘を登りますよ!!

汗をいっぱいかきながらキャンパスにつくと、なんと大勢の方々で大変なにぎわいでした。

防災への技術や知見の展示、デモンストレーション、講演、セッションなど、これほどまでに防災をめぐる活動があるのか、と大変驚きました。

そして、いよいよ私もワークショップ本番です!

参加団体は、ラボのお馴染みの仲間のみなさま。「やさしい日本語」認定NPO法人地球学校、「外国語を母語とする人の避難」NPO法Sharing Caring Culture、「障がい者と災害」NPO法人日本補助犬情報センター、ソナYellラボ 石川澄江(防災士)です。

そしてNPO法Sharing Caring Cultureからはインドから来日された女性も参加してくださり、外国人からみる日本の防災についてもお話くださいました。

それぞれの発表をみんなで一緒に聞きました。でもその理解、解釈はそれぞれで、その次の一歩も全く異なります。

みんなが色々だからこそ、社会は広がり、発展していくかもしれない、改めてと思いました。

自己責任という言葉がとても重んじられていますが、自己責任と完璧主義が一緒になってしまっているように感じています。

完璧にできなければ、自己責任で始末するように言われている気がするのです。

でも、完璧にはできなくて当然ですし、何かをやりたい、とか、改善していきたいという指針を示すのが何より大切で、みんなで少しずつ進められるかもしれないと思うのです。

間違えもするし、正解もあるし、できたり、できなかったり、思った以上の何かがあったり、色々で良いと思います。

もしかすると、そんな自由のなかでは個々の力を発揮しやすいかも、なんて思ってしまいます。

事例発表の後、会場のみなさんに白い紙へ「気づき」「このあと話したいこと」「情報提供できること」を書いてもらい、一人ずつ発表しました。

書いてあることは、みんなそれぞれですし、英語で書いてくださった方もいらっしゃいます。

違うからこそ、新しいことを見つけることができました。英語は私は苦手なのですが、これをきっかけに「英語、勉強したいな」とも思いました。

色々な価値観のなかで、ほんの少しの一致はとても嬉しいものです。

正解は誰にとって、何にとって正解なのか。正解じゃないかもしれないけど、ほんの少し嬉しいかもしれない。

ライフデザインラボは実験し続け丸々5年がすぎました。

毎年色々で、定型的な過ごし方はない5年です。

そして防災をきっかけに活動は一気にひろがりました。

心を備える、そしてお気に入りのちょっとしたスイーツを、乾物もちょこっと、備えておくと、ちょこっとしたとき、とってもお役立ちです。

防災こくたい2023「インクルーシブ社会のコミュニケーション防災」をきっかけに、次は12月の寄付月間へつなげてきます!

ご参加、ご関心くださいましたみなさま、ありがとうございました。

ライフデザインラボ所長
船本由佳さんから一言
ライフデザインラボ所長 船本由佳さんから一言

「あなたのことはわからない、でもわかりたいと思っている」

事例発表の後、全員に白い紙を渡して、「気づき」「このあと話したいこと」「情報提供できること」を書いてもらって全員でシェアした後、小グループに分かれて対話をしました。

外国人・言語グループや障害のある人と災害のグループ、避難所運営について語り合うグループなどに分かれて、みんな初対面だったのに、いろんなことを語れたと思います。

災害時の障がい者の避難について話せるという人がいて、知的障害者の学校に勤めている人、インクルーシブと言っても言葉があるだけでまとまりも解決策もないと苦しむ人、何かできることがあれば知りたいという大学生、クラブハウスで防災について定期的に話しているという人、実際はみんなそれぞれ感じることが実に多様で、かぶっている人が一人もいなくて、インクルーシブという限られたテーマの中でも本当にバラバラな悩みを抱えているんだなと言うのが実感です。

「知ること」からはじめようって、私たちは言うのですが、「知ること」が一歩だとしたら、2歩目が一番苦しい。

今日会場に来ていた参加者はそれぞれ悩みを抱えたり、興味を持っているのですでに「一歩」は踏み出しているんです。そしてみなそれぞれで「二歩目をどうしたらいいのか」を悩んでいるというのがわかりました。今日が終わったらみんなまたバラバラなところで頑張ることになると思いますが、それぞれの場所で苦しくもたのしく2歩目を模索していきましょう。

「コミュニケーション防災」を合言葉に日頃から他者を理解することでいざという時の防災力がアップしていくことを目標にこれからも地道にやっていきたいです。

<ワークショップ概要>

外国人・障がい者の災害をテーマに3つの事例発表を聞き、参加者自身がグループに分かれて情報交換を行います。関心が重なった人と話をしやすい「マグネットテーブル」という手法でトークを行います。

主催:ライフデザインラボ

協力団体:認定NPO法人地球学校・NPO法人日本補助犬情報センター・NPO法人Sharing Caring Culture・ソナYellラボ

<スケジュール>

14:30〜あいさつ概要説明 ライブ配信スタート

14:40〜「外国人と防災ー外国人が困っていることとは?」NPO法人Sharing Caring Culture 三坂慶子さん Vidisha  さん

14:50〜「やさしい日本語も備えよう」認定NPO法人地球学校 丸山伊津紀さん

15:00〜「補助犬同伴避難とペット同行避難〜全ての命を守るために〜」NPO法人日本補助犬情報センター 馳川ゆきのさん

15:10〜 クロストーク ファシリテーション ソナYellラボ 石川澄江さん(防災士)

15:20〜 グループトーク みんなで話し合い ライブ配信終了

 ・シートに感想記入

 ・見せ合いっこをしてグループ分け

 ・グループでトーク

15:45〜 グループトーク まとめ 感想の共有

15:55〜 今後のご案内 終了 

<ワークショップへの思い>

私たちが住むコミュニティには多様なコミュニケーションが存在します。外国ルーツの人達、障害がある人達、乳幼児連れ、高齢者等・・・多様な角度からインクルーシブ防災について考えます。

横浜市内で活動する、それぞれの専門性を持った団体が課題提供し、感想やアイデアをグループワークで共有します。最後に各グループからの発表をし、各人が新たな視点を持てるようになり、今後の防災に活かしていくことを目的とします。

<前半のアーカイブはこちら>

開催データ

関東大震災100年

ぼうさいこくたい2023

開催日:2023年9月17日(日)・18日(月祝)

会場:YNU横浜国立大学

ワークショップ「インクルーシブ社会のコミュニケーション防災」

日時:9月17日14時30分から16時まで

場所:S2-2 教育学部講義棟7号館1階103講義室